第9回 エンジニアリングフェスティバル
ENGINEERING FESTIVAL The University of Tokushima−研究成果の公開−


ー未来を開く「エンジニアリングフェスティバル」ー
研究連携の推進とシーズ・ニーズのマッチングイベント

(The Dean of Faculty of Engineering)

   本大学院ソシオテクノサイエンス研究部における研究活動は活発で,その指標の一つとして,平成20年度におけるJSTシーズ発掘試 験には四国の大学としては最も多い28件の研究シーズが採択されました。平成21年度における文部科学省科学研究費補助金について も,37件の新しい研究課題が採択され,継続分と合わせ研究活動が活性化しております。

   「エンジニアリングフェスティバル」は,本研究部等におけるこうした多くの優れた研究成果,研究シーズを広く地域の人々に公開し, 地域における科学技術の振興の一助となることを目的に発足したもので,今年で第9回を迎えます。本フェスティバルは,情報公開だけ でなく情報交換の場としても有益です。本研究部の教員の研究力を結集して大きな研究成果を挙げるためには,学内での優れた研究活 動の状況を互いに把握することは極めて重要と考えます。また,幅広い研究連携の推進に向けて,昨年度からは常三島地区における研 究連携の推進発展を目的として,本学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部からも出展していただきました。本年度は, さらに東四国地域としての研究連携の推進に向けて,香川大学工学部,(株)四国総合研究所にもご参加とご出店をいただ く事になりました。

   今年度は,LEDと応用技術 をテーマとする6件の研究テーマと2件の特別講演が開催されます。また,従来からの優れた研究成果 の発表の場として,23件の一般研究テーマ並びに,研究部長裁量経費による4件の若手プロジェクト研究及び5件の重点研究プロジェ クトの研究テーマに加えて,香川大学工学部,(株)四国総合研究所から7件の発表をいただきますので,総計45件の研究テーマについ てポスター発表が予定されております。さらに新しい試みとして,これまでのポスター発表に先立ち,各分野から8件の重点研究発表会 も開催されることとなりました。

   現在,JSTが徳島県や大学等と連携しながら,地域経済を活性化する先進技術・革新技術を開発研究し,高度技術者育成,地域企業力 を飛躍的に高めるための産学連携拠点形成に向けた取り組みを積極的に行っておられます。この取り組みに対して,研究部の果たす役割 は極めて大きく,これまで以上に,広い視野に立って研究成果,研究シーズをより積極的に公開,情報提供することにより,地域企業と 連携しながら高度技術者育成と革新技術の開発が求められています。この観点からも,「エンジニアリングフェスティバル」は,まさに 大学の最先端技術シーズと産業界のニーズとのマッチングイベントとしても大変有益でないかと思います。

   本フェスティバルを通じて,新たな研究課題の創出や,新たな研究連携の誕生,研究シーズによる地域経済を活性化する新しい実用化等 への発展が期待できるものと確信しております。

   本学の教員,技術職員や院生,研究連携に向けての外部からの教員や技術者,研究シーズの実用化に向けての企業の研究者等,数多くの 大勢の皆さまのご参加をお願いしますとともに,研究成果,研究シーズに関しての活発な情報交換が持たれることを祈念しております。

大学院ソシオテクノサイエンス研究部長
  大 西 徳 生