第8回 エンジニアリングフェスティバル
ENGINEERING FESTIVAL The University of Tokushima−研究成果の公開−


未来を開く 「エンジニアリング             
            フェスティバル」にようこそ

(The Dean of Faculty of Engineering)

   最近の特許収支が大幅黒字となり、その額がアメリカに次いで2 位となったと報じられています。技術創造立国と言われて 久しい日本ですが、面目躍如と言えると思います。と言いますのも、特許収支が黒字であることは、その国が創造的な研究力、開発力が あり、技術革新を遂行できる能力があることを物語っているからです。

   技術創造立国を支える人材を育てているのが大学です。特に、工学部は技術者を育てている最高教育機関です。優秀な技術者を育てるた めには教員の高い研究能力、教育能力が必要です。すなわち、教員は世界で認められる研究、企業に技術革新をもたらす研究、地域企業 を育てる研究、萌芽的な工学研究に精力的に取り組み、その研究力を基盤とした教育力、社会・国際貢献力を向上させる必要があります。

   本工学部、大学院ソシオテクノサイエンス(STS)研究部の教員は、研究能力を高く評価されていて、独自の萌芽研究、企業との共同研 究、国内外の大学や研究機関との共同研究を幅広く実施しています。それらの研究成果を多くの方々に知っていただくためのエンジニア リングフェスティバルを年に一度開催しています。

   7 月の洞爺湖サミットでは、各国の首脳が真剣に環境問題を議論しました。地球環境の悪化は人類、動植物の存在を脅かす状況になりつ つあります。原油の高騰がエネルギー分野、食料分野を中心に多分野に深刻な問題を引き起こしているのもご存知のとおりです。バイオ 技術の進展の早さは想像以上だと思います。このような状況を勘案しまして、本年度は、メインテーマを 環境技術・エネルギー技術・バイオ技術としました。それらに関連した優れた研究、 STS研究部の研究プロジェクト、STS 研究部において質的に高い研究を計41 件ほど公開いたします。
   また、新たな試みとしまして、総合科学部の教員も参加して、メインテーマに関連した評価の高い研究成果を4 件ほど公開します。

   最先端の内容のある研究成果ばかりです。本フェスティバルが研究・開発のきっかけとなる、共同研究が誕生する、技術的なヒントとな る等、技術的な交流が活発になされる場となることを祈っています。また、高校生、大学生、大学院生のみなさんには、「工学」の面白 さを知っていただけたらと思います。奮ってご参加くださいますようお願い申し上げます。

大学院ソシオテクノサイエンス研究部長
  福 井 萬 壽 夫